タグ別アーカイブ: 遺品整理

家族の絆

過日84歳のご婦人から 

写真他 身の回り品を お預りさせて頂きました

他界された 50数年来の伴侶であったご主人の

思い出のお品が そこにはありました

 

お預りした際 いくつかの それぞれの箱の上に

きれいな紙に毛筆で こんな言葉が書いてありました

 

『 長い間 ご苦労様でした

               さようなら 』

 

私はその有り様を見て 感動しました

伺いましたところ 写真においては

 

「 たかが紙 小さな写真ですけど 思い出がつまっております

同じ写真を娘にひとつ 託しました 

それは 父親の働いている姿と 宴会ではしゃいでる姿を

どうか いつまでも胸に刻んでいてほしい という思いから

そして もうひとつ同じ写真を 

これから先も 自分でずっと 持ち続けていたいと思ったからです

でも この度 3回忌の節目にあたり

これをもって 無に還そうと思いました 」

 

・・・と 穏やかにお話しをして下さいました

お顔には きっぱりとした清々しさが 漂っていました

 

私は 家族の絆っていいな 素晴らしいなと

感銘を受けました

 

慎んで お焚き上げ供養をさせて頂きます

 

ご婦人からアンケートが届いておりますので ご紹介いたします

 

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お客様の声が物差し基準

私共は より以上の『良い仕事』をさせて頂く為に

常に切磋琢磨を 心掛けております

 

一つの施行を完了させ お客様のご安堵を頂載するためには

一所懸命 励みとうございます

 

折に触れ いろいろな角度から ブログを載せさせて頂いておりますが

これはあくまで 手前サイドの書き込みでしかありません

 

本来の目的は 弊社の遺品整理を

より以上 皆さまにご理解して頂き

ご用命賜ればとして 載せたものでございます

 

しかしながら つい 良いことばかりを並べて

書こうとしてしまいます

 

一番よろしい事は『お客様の生の声』であります

 

弊社の在り方・仕方・ポリシィ等を

直接お客様がお感じになられてのご感想ほど

雄弁にものがたっております

 

従いまして 弊社紹介で いろいろな事を

手前ミソで書いたとしても

お客様100人の方々のお声をご紹介することこそ

弊社紹介に勝るものは ございません

 

頂いたそのお声を 業務に反映させて

向後もがんばって参ります

 

お客様のご感想は アンケート用紙にご記入して頂いております

 

今後は100人のお客様が このようにおっしゃっております と

その都度ご紹介させて頂きます

 

これをもって 弊社に対する お客様の評価から

弊社遺品整理の姿勢を お汲み取り頂ければ 

幸いでございます

 

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赤いゼラニウム

先日千葉の東の方へ見積りに行って参りました

海の近くで 雪が溶けずに残っているくらい 寒い場所でした

居住は古いマンションの1階でした

ご依頼人様は 故人様の娘様

見積りには車で17時頃 ご家族で到着されました

ご夫婦と息子さんお2人の4名でした

男の子は中学生くらいでしょうか

右手に包帯をされていました

車から降りてきたのは ご夫婦と包帯をされた息子さん3人

もう一人の息子さんは 車の中で待機 降りてきませんでした

 

「築40年の古いマンションに 母はずっと一人暮らししていました

物を捨てられない性分で この様になってしまいました・・・」

静かな優しい声で 奥様はそうおっしゃいました

お部屋を全て見てみましたが それ程ではありませんでした

奥様ご自身でタンス等の中身を袋詰めされていたようで

和室一部屋は 几帳面に梱包された袋で埋め尽くされていました

大切に使われていたと思われるような まだきれいな家具でしたが

全て処分して欲しいとのことでした

 

小さなベランダのいちばん奥に ゼラニウムの赤い花が咲いていました

「 ほら 見てごらん まだ花が咲いているよ

       お祖母様 きっとまだ ここにいるよ 」

息子さんに声をかけると 

ベランダを覗いて ふと まだ小学生のようなあどけない笑顔を見せてくれました

その息子さんを見たお父様も 笑みを浮かべていました

花には 人を笑顔にし 人を優しくする 不思議な力があるものです

きれいに並んだ鉢を見て 

お祖母様も きっと お優しい方だったのだろうと 感じました

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遺品整理のお見積り PartⅠ(お客様に対する弊社姿勢)

遺品整理をするということは

単に物・ゴミを片付けるのとは 大きく違う心構えでおります

 

そこには ご依頼人様・故人様の “想い” があるということです

 

人それぞれのご事情によって 片付けをしなければならない

故人様が愛した その物 ひとつひとつに “想い” のおふれている

そんなお品を片付ける

どうか最後まで 大切に 丁寧に 扱って欲しい

そんな声なき声が 聞こえてきます

 

突然のことで どうしてよいかわからない

何とかして欲しい という方もいらっしゃいます

 

また 中には ご依頼人様にとっては

見るのもいやで 早く処分して欲しいという方も あるかも知れません

 

その時は 故人様が 今まで生活されてきた

愛着のお品を 片付けさせて頂くという

謙虚な姿勢で 取り汲んでおります

 

私共は いつでも 大切な物を お預りするんだ

それ等に対する “想い” に心を配り

丁寧に ご納得いただけるよう 仕事をさせて頂くことを

心掛けております

 

どうか 皆様の “想い” をお聞かせ下さい

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俳句本

「祖父が亡くなったので 部屋の中のもの全て 処分してほしいのですが」

と 電話口で 少し強い口調でお話しされる姪っ子さん

さっそく横浜までお見積りに伺いました

待っていたのは姪っ子さんお一人

「何も片付けしていません」と言いながら

早足でお部屋を案内してくれました

お部屋の片づけいっさいを任されたそうです

「親も私も 相続放棄を宣言したんです」とおっしゃっていました

何かいろいろな家庭事情がおありのようでした

2DKのマンションで お一人暮らしだった故人様

姪っ子さん「もう ほんとうに荷物が多くてすみません」とおっしゃいましたが

男性一人暮らしなのに とても整理されたお部屋でした

レコードがたくさんあり

趣味を楽しんでいたようでした

押し入れや本棚には たくさんの俳句本や文芸春秋

私は押入れの前に座り その本をしばらく眺めた後

「 はぁ これはこれは おじい様 とても勉強家だったのですね 」

そう言うと 姪っ子さんもようやく椅子に腰かけ

俳句本に手を伸ばし ぱらぱらとめくり

しばらく黙っておられました

おじい様が亡くなって目まぐるしく時間が過ぎていったことでしょう

そう きっと 一息もつく暇なく・・・

前に引っ越しの時 運送屋さんが家財を落として破損してしまったので

信頼のある業者を紹介してほしいと 葬儀社さんに頼んだとお話ししてくれました

「責任も持って おじい様のご遺品 扱わせていただきます」

そう言った翌日 ご依頼決定のご連絡をいただきました

作業当日 全てを運び出し 空になった押入れを眺めながら

故人様 姪っ子様 そのご両親が いつか きっといつの日か

一つになれることを 心から願ってやみませんでした

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