先日千葉の東の方へ見積りに行って参りました
海の近くで 雪が溶けずに残っているくらい 寒い場所でした
居住は古いマンションの1階でした
ご依頼人様は 故人様の娘様
見積りには車で17時頃 ご家族で到着されました
ご夫婦と息子さんお2人の4名でした
男の子は中学生くらいでしょうか
右手に包帯をされていました
車から降りてきたのは ご夫婦と包帯をされた息子さん3人
もう一人の息子さんは 車の中で待機 降りてきませんでした
「築40年の古いマンションに 母はずっと一人暮らししていました
物を捨てられない性分で この様になってしまいました・・・」
静かな優しい声で 奥様はそうおっしゃいました
お部屋を全て見てみましたが それ程ではありませんでした
奥様ご自身でタンス等の中身を袋詰めされていたようで
和室一部屋は 几帳面に梱包された袋で埋め尽くされていました
大切に使われていたと思われるような まだきれいな家具でしたが
全て処分して欲しいとのことでした
小さなベランダのいちばん奥に ゼラニウムの赤い花が咲いていました
「 ほら 見てごらん まだ花が咲いているよ
お祖母様 きっとまだ ここにいるよ 」
息子さんに声をかけると
ベランダを覗いて ふと まだ小学生のようなあどけない笑顔を見せてくれました
その息子さんを見たお父様も 笑みを浮かべていました
花には 人を笑顔にし 人を優しくする 不思議な力があるものです
きれいに並んだ鉢を見て
お祖母様も きっと お優しい方だったのだろうと 感じました